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よんなな プロジェクト

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“はば”を利かせられる 縁起物の郷土料理『はば雑煮』【千葉県】

目次

ごきげんよう、千葉県出身のフリーアナウンサー木村彩乃です。1月末の茶道教室で先生が
「素敵な初夢をみられますように。」
とおっしゃると、生徒さんが
「我が家は節分に年越し蕎麦を頂きます。」
とお話しされていました。立春の前日ということで納得ですね。という事は節分以降、またお雑煮を頂いてもよいのかしら?!それなら【方言研究室】のお雑煮ライブやnoteでは伝えきれなかったことを、せっかくなので【47プロジェクト】でも残しておこうと思い、今さらではありますが、千葉県、北海道のお雑煮についてご紹介します。

千葉県のお雑煮3種をご紹介

 お雑煮は家庭によって全く異なるため、3種ご紹介します。代々『千葉市』で暮らす母の具材は、海老・鶏肉・玉葱・人参・しいたけ・三つ葉・餅。出汁は鰹節、味は醤油・酒・みりんです。海老は、お正月の華やかさの演出で、殻は剥くが、頭と尾は残すといいよとアドバイスされました。玉ねぎは、甘味を出す為の母のオリジナルレシピだそうです。

鋸南町在住の知人のご家庭は、しいたけ・人参・里芋・餅。時に菜花も入れるそうです。菜花は春のイメージでしたが、年末にスーパーへ行ってみたら千葉県産が沢山並んでいました。
そして市川市の知人のご家庭はなんと、餅以外は小松菜のみとのことです。同じ千葉県内でこんなに異なるとは驚きました!

お正月の縁起物『はばのり』とは

 また我が家では、お雑煮に『海苔』や『青のり』をかけます。出会える年と出会えない年があるのですが、『はばのり』を買えた年は必ず『はばのり』をかけます。房州産の海藻を干したもので、封を開けた瞬間、海辺へワープしたかの如く磯の良い香りが漂います。海苔の味の濃さはもちろん、塩味も効いていて良いアクセントになります。

はば雑煮は農林水産省のHPにも掲載されており、千葉県の郷土料理とのことです。食べる年と食べない年がありましたが、次世代に伝えたい大切な味だったんだ、としみじみ。サイトには、歴史や由来、レシピなども載っていてとても興味深いものでしたので、ぜひご覧ください。はばのりが出回らない理由やエリアの違い等、私が抱いた疑問が解決されました。
https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/haba_zouni_chiba.html(農林水産省 うちの郷土料理 より)
また“はば“のりだけに、年始に頂くと【“幅“を利かすことのできる一年になる】という縁起物でもあるので、年初めにお勧めです。

千葉県とは真逆?北海道のお雑煮

 方言ライブを機に、去年初めて札幌の義母からも教わりました。具材は、たけのこ・凍み豆腐・干ししいたけ・せり・三つ葉・かまぼこ・ねぎで、味は塩・醤油だそうです。千葉の我が家は海鮮で、北海道は違うことにびっくりしました。しかも出汁は、義母は鶏ガラ、義父は昆布と鰹節とのこと。同じ北海道出身でも育ったエリアによって違うとは、北海道らしく面白いですね。

我が家の甘めなお雑煮とは真逆の味わいかなぁ?と思って食べると、真逆ではありませんが別物ですね。薄味ながらも出汁がとっても美味しく、素材の味も活かされていました。見た目は素朴ですが、いくらでも食べられます。
スイーツアナウンサーとしては、来年は鳥取県や香川県の餡子入りを作ってみたいです!

アナウンサー紹介

スイーツとスポーツに特化したアナウンサー。スイーツコンシェルジュの資格を生かし、世界中で取材経験あり。また、スイーツコンテストの審査員や商品開発のアドバイザー、講師、コンサル等活動は多岐にわたる。最近は、ワインや抹茶とのマリアージュにも凝っている。スポーツ観戦も趣味が高じて仕事になり、スポーツ番組の立ち上げやスポーツコーナーのキャスター経験あり。現在はモルックに夢中で、Casa Mölkky Worldというオンライン世界大会(?)に向けて猛特訓中。