2020.12.25
茨城放送のレポーターとして、県内各地800カ所以上を取材してきました、有働文子です。
茨城県は、私にとってキラキラ輝く宝石箱のような場所。コラムでは、茨城の旬な情報をどんどん発信していきます。
今回は、茨城のグランドキャニオン・茨城県笠間市の「石切山脈」をご紹介します。
「石切山脈」と稲田石について
茨城県笠間市・稲田にある「石切山脈」と呼ばれる山地一帯は、東西約10キロ、南北約5キロ、地下の深さ1.5キロに及ぶ広大な岩石地域。
明治22年頃から100年以上続く「稲田石」の日本最大の採石場です。
ここから採掘される「稲田石」は、約6千万年前に海底深くで長い時間をかけ冷えて固まった花崗岩の一種で、世界でも類を見ない白さから別名「白い貴婦人」とも呼ばれています。
石が非常に硬く建築用材に適していたことから、日本橋や国会議事堂、最高裁判所など、全国有数の歴史的建造物に使用されています。
近年では、2017年のJR東京駅の「丸の内駅前広場」の石畳の遊歩道で使用され、利用する人々の足元を彩っています。
SNSで話題!茨城のグランドキャニオンとは?
100年以上続く採掘によって作りだされた切り立った崖は、雨水でいくつもの黒い筋が現れ、白い岩とのコントラストが独特な景観を形成。
その採石場跡地に雨水が溜まってできたという巨大湖の風景は、3年ほど前からSNSで話題となり、近年では「茨城の絶景スポット」として注目されています。
有名アーティストのミュージックビデオの撮影や『仮面ライダー』などの特撮番組、映画の舞台にもなっています。
最近ではアパレル系ファッションブランドの撮影に使われるなど、新たな使われ方も増えてきているそうです。
採石場でプレミアムツアー体験!
広大な「石切山脈」内を専用ガイドが車で案内する、約1時間のコース「プレミアムツアー」(大人1000円、中学生以下500円)は、大人気!一般では見られない大迫力の採掘現場を見学出来ます。
現在、平日・土日問わず、午前9時半・11時・13時半・15時の1日全4回実施されていますが、1~2週間先まで予約はいっぱいとのこと。
このコロナ禍の中、広大な自然が満喫できる場所として、注目されています。
一般入場料(大人300円、中学生以下 無料)のみでも、SNSスポットとして話題の採石場跡と、「茨城の絶景スポット」巨大湖の見学が可能。湖の前に設置された、稲田石とグラフィックデザイナーのコラボアート作品で、インスタ映えの写真を撮影することも出来ます。
また楔を入れて、実際に石を割る「石割体験」も随時実施中とのこと。
事務所内では、石を使用したお土産物の購入も可能です。
カフェ「U-A Cafeモンブラン」がOPEN!
カフェ「U-A Café モンブラン」が、今年11月からOPEN。
晴れた日は、稲田石を使った石畳の上で「石切山脈」の絶景を眺めながら、食事が出来るので、ツアー後に立ち寄る方も多いそうです。
笠間名産の栗をぜいたくに使用したモンブランは、1人分のお値段が1000円。
モンブランの中身は、やわらかな生クリームとサクサクのクッキー。
1つでもかなりの満足感が味わえます。
またお値段1800円のプレミアムもあり、こちらは2~3人でシェア出来るサイズとのこと。
その他、特注の石臼で挽いたコーヒーや紅茶もテイクアウト可能です。
また、土日限定メニューとして、地元の大洗産のしらすなどを使用したピザも販売中。今後も地元の食材を使用したメニューは、増やしていく方針です。
石切山脈で、鬱々とした気持ちも払拭!
石切り山脈の運営を行う「株式会社想石」公報の市田さんは、「笠間市には、笠間稲荷神社をはじめ、稲田石を使った場所が沢山あります。
採掘現場だけではなく、近隣の観光施設も一緒に廻ってほしいです」とコメント。
このコロナ禍でも、1か月で500名近くがツアーに参加していて、周辺の観光PRにも力を入れています。
年末は、12月28日~正月三が日はお休みですが、それ以外は通常営業予定。皆さんも、年末年始は「茨城のグランドキャニオン」で、鬱々とした気持ちを取り払ってみてはいかがでしょうか。
石切山脈
【アクセス】〒309-1635 茨城県笠間市稲田4260-1
【車】北関東自動車道 友部ICより20分 (10㎞)・北関東自動車道 笠間西ICより10分 (8㎞)
【電車】JR水戸線 稲田駅より徒歩 20分
【営業時間】9:00~16:00
【定休日】不定休 【駐車場】20 台
【お問い合わせ先】 株式会社U-A 0296-74-2537