「ゲンジボタル自生復活への道」

池田　麻里子

■武蔵一宮氷川神社とホタルの歴史

かつて、大宮の氷川の杜が佇む武蔵の国には、日本有数の素晴らしい湧水が溢れていました。
武蔵野の大地が肥沃で豊かな住みよい場所で、また東京からの別荘地や避暑地として、かつては文豪たちがこぞって氷川の杜の大宮公園を執筆場所として訪れていたといいます。

武蔵一宮氷川神社では、その美しい水故に、明治時代まではゲンジボタルが自生し、その数と質の良さで、皇室へホタルを献上していたほどです。

ところが、昭和４０年代に入ると、高度成長期で水や空気の汚れが武蔵野の大地にも及んだのか、パタッとホタルが姿を消してしまいました。

■氷川ほたるの会

その、美しい水とかつて自生していたゲンジボタルを武蔵一宮氷川神社に復活させようと、一念発起し奮闘しているのが、こちらの「氷川ホタルの会」の皆様です！！

（画像は一部の幹部の方たちのみ）

上記のように、さりげなく私もお手伝いできるときにご一緒しているのですが、結構地道な作業をするんです。

この日は、２０１９年５月９日（木）。

氷川神社の裏側にある（通常立ち入り禁止区域です）「蛍池」と呼ばれる小さな池に、数ヶ月前に放流した、ゲンジボタルのエサとなる「カワニナ」という貝がどれだけ成長しているかの確認とともに捕獲する作業を中心に行いました。

カワニナ捕獲の様子を当日の私のデイリーニュース内でも動画で放送いたしました（笑）

そして、今年で第５回目を迎えたのですが、氷川神社にホタルを２日間だけ放し、鑑賞会をする「氷川ほたる鑑賞会」（入場無料）が５月末に開かれました。

残念ながら、この鑑賞会で放すホタルたちは、日本各地でホタルを生産していらっしゃるところから譲り受けたものが殆どで、地元でのホタルはほんの一部（氷川ほたるの会の幹部の方のご自宅の庭で自生したホタルなど）です。
鑑賞会当日の氷川神社の夜の画像は、飛び交うホタルたちが実に幻想的で美しく、これが毎年自生で毎晩眺められるくらい、また水も空気も美しくなったらどんなにいいか・・・と、心から思います。

ですので、個人的には、私の地元でかつ幼い頃から氏子としてお世話になってきている氷川神社のためならなんでもします！！

という姿勢で常におりますので、これからもお手伝いに駆けつけたいと思っております。

で、肝心な鑑賞会当日のホタルの様子ですが、真っ暗で私のカメラには何も写っておらずお見せできずに申し訳ございません・・・！！！＿|￣|○

■神池の水をまずは綺麗に！！

また、遡ること去年２０１８年９月１３日（木）には、お氷川様の神池の水をすべて抜き、中の生き物たちを選別して避難させるという一大イベントがありました。

何せ、５０年もの間、神池の掃除をまともにしていなかったらしく、池底には１ｍはくだらないヘドロが堆積しているということで、こんなんではとてもホタル自生復活なんて夢のまた夢・・・。

神池の水を抜き去り。生き物を避難させ、ヘドロを除去してきれいな池をまずは取り戻すんだ！！！

ということで、かの有名なテレ東さんの池の水を全部抜いちゃうあの番組の企画にも乗っかり、当日はロケも行われました。（タレントさんたちが写っている画像は著作権があるため、こちらには載せられない点、ごめんなさい。）

まずは、一大作業に駆けつけてくれた地元の氏子さんや仲間たち全員で、このイベントが無事故で行われることやホタル復活を祈って、本殿へお参りしてから記念撮影。

気合入っています！！
さあ、作業開始！！！

神池へ突入です！！！

ヘドロは深く、足を取られてなかなか思う方へ進めません。。。

当日のデイリーニュースで自らこの醜態を晒してしまった様子を放送いたしました（笑）

必死に、小魚や小エビから大きい鯉や亀まで、色々と捕獲しましたよ！！

そして、生き物たちを氷川神社内の別の池へ一時避難させ、神池からはヘドロを専用業者さんに抜いてもらい、数ヶ月に渡り天日干しをし、またヘドロを運び出し・・・という作業を繰り返して、上記、今年の５月９日を迎えました。
その日は実は、蛍池でのカワニナ捕獲作業だけでなく、池の水全部抜いちゃう大作戦第二弾の日でもあり、去年、一度神池から別の池に移動させた生き物たち（主に鯉などの淡水魚）を、また別の池に移す作業もしました。