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よんなな プロジェクト
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お正月の挨拶にも◎冬に咲くサクラ
目次
2019.09.01
長野県出身、フリーアナウンサーの塩原桜(しおばら・よしの)です。
学生時代は東京で過ごし、前任地は山形、現在働く埼玉や夫の地元である神奈川など様々な土地に縁があります。
各地の良いところ、おもしろい場所、おいしい物など、どんどん紹介していきます!
今回ご紹介するのは一足早く春を感じられる!山形の冬の名産品です。
■贈り物に喜ばれる「啓翁桜」
例年12月ごろになると出回り始める啓翁桜。
色鮮やかな花が少ない冬に満開の花を咲かせるため、お正月の贈り物としても人気なのだそうです。
啓翁桜は、中国系のミザクラを台木にし、 ヒガンザクラの枝変わりとして誕生させたもの。
いきおいよく成長する啓翁桜は、枝の伸びがよく、枝を切り込んでも弱らないため切枝用に適しているんです。花の形や咲く時期などはヒガンザクラに似ています。
■啓翁桜の生産量日本一
山形県といえば果物のイメージが強い方も多いと思いますが、実は花きの生産量も全国トップクラス。中でも「啓翁桜」は、全国1位の生産量を誇ります。
県内では昭和30年~40年代にかけて地元の生産農家が栽培を始め、全国に先駆けて促成栽培がすすめられました。
■啓翁桜の栽培方法
さむ~い時期に開花する啓翁桜。
もちろん桜のしくみを利用し、時期を調整しているんです。
1.切り出し
切り出し前は、数年かけて露地栽培し、枝振りが立派になるのをを待ちます。
啓翁桜の枝が充分に生長したら、12月のうちに枝を取ってきて寒さに当てておきます。
2.促成作業
出荷時期にあわせて温室に入れて芽吹かせます。
促成室内で細心の注意をはらった温度管理を行い、蕾が膨らむのを待ちます。
温室の温度は日中20℃、夜間は10℃ぐらいで調節しているそうです。
1月から2月だと約20日間、3月に入ると2週間ぐらいで出荷できるそう。
出荷のタイミングに合わせて温度を調整しています。
ただ温度を上げればいいわけではなく、十分寒さにあたってから、春が来たと思わせるように、より自然に近い状態を再現することで、蕾が生長するため、「良い花を咲かせる温度調整」が肝心です!
秋の訪れの早い山形県だからこそできる手法なんだとか。
3.出荷
促成室で開花を待つ啓翁桜。
ピンク色の蕾が大きく膨らむと全国に向けて出荷されます。
12月中旬から3月にかけ、一足早い春の訪れを知らせます。
■啓翁桜の楽しみ方
さて、出荷された啓翁桜は、各家庭や企業につぼみのまま届きます。
室内で暖かくしているとやがてつぼみの花が開き、うす紅色をしたボリューム感のある花が美しくに咲きそろいます。
早春の明るい華やかさを演出してくれるこの啓翁桜は枝がスプレー状になるため、フラワーアレンジにも適していますし、お正月の迎春花などに好んで使われるそうです。
山形に住んでいた頃は、毎年出荷の時期にニュースでもお伝えしていました。
一足早い春の訪れは、寒さが続く時期の心をあたたかくしてくれます。
お正月の挨拶やお部屋の彩りに、山形が誇る啓翁桜を贈ってみてはいかがでしょうか。
↓塩原アナウンサーのプロフィールはこちら!
現役局アナウンサー。埼玉県のニュースキャスターを務めながら自ら各地に取材にも赴き、特番やCM、情報番組内のナレーション、リアルイベントのMCなどを経験。また、インターネットサービスやITに興味津々。SNSは呼吸。視聴者と配信元をリアルタイムでつなぐ橋渡し役として双方向のweb生放送の進行も数多く経験。また、食べることが大好きで、特に白ごはんとかき氷、ラーメンをこよなく愛しています。