【アナウンサーお仕事】アナウンサーが方言でニュース！？女子アナ47「方言研究室」の活動

「方言ニュース」はこれまでに、石田鮎美アナによる「大阪弁編」、
田邉有沙アナによる「青森・南部弁編」がyoutubeにアップされています。
方言ニュース　大阪弁編
方言ニュース　青森・南部弁編

どちらもとても方言の特徴が出ていて面白いです！
普段テレビでは共通語しか話さないアナウンサーが、訛りながら話す姿はちょっと意外ですよね。

本来、「方言」と「ニュース」は両立しないはずのものです。
ニュースは万人に理解しやすいよう共通語であることが前提で、語尾は「です」「ます」調の文章。
一方、方言は地方独自のイントネーション。かつ語尾に特徴が出ることが多いので、ですます調では方言になりにくいです。
私は方言研究室で愛媛県の伊予弁担当なのですが、メンバーに
「いや愛媛はそんなに方言が強いわけじゃないし、ニュースでうまく訛れるかなぁ…自信ない…」
などと言っていました。

ですが実際方言ニュースを撮ってみると、とても訛ることが出来ました！（笑）
アナウンサーや司会、ナレーションの仕事をして長いですが、方言でニュースを読むのは初の試みでした。

さて、方言ニュース制作、まずは原稿作りから。
ネタは地元の方がほっこりして笑顔になってくれるような、かつ県外の方には「へぇー！」と驚いてもらえるようなものがいいと考えました。

そこで選んだのが、以前発信プロジェクトでもご紹介した
「松山空港に蛇口からみかんジュース！？」というものです！

「愛媛では蛇口からみかんジュースが出る」というのが長年都市伝説となっていたのですが、実はそれはもはや都市伝説ではありません…！
愛媛県内には数カ所、実際に「蛇口からみかんジュース」が楽しめる場所があるのです。その１つが松山空港１階にある「Orange BAR」です。

ニュース原稿は手書きで作りました。

「リード」（ニュース内容を冒頭で簡潔にまとめた部分）、「本文」と原稿を書きつつ、方言に出来そうなところを変換していきました。

例えば単語！
「到着ゲートの近く」＝「到着ゲートのねき」
「長い間都市伝説になっていた」＝「とおから都市伝説になっていた」など。
これらの単語は私の祖父母がよく使っていたような言葉で、若い方はひょっとするとご存知ないかもしれません。

こういった昔ながらの方言、若い方が話さなくなって絶滅してしまうのは寂しい気がします…。
ぜひ伝えていきたいと思い、原稿に盛り込みました。

また、原稿を書いてみると何気ない言い回しにも方言が出るということがわかりました。
「設置されている」＝「設置されとる」
「〜と話していました」＝「〜と言よりました」など。

地方出身者にとっては方言とは思っていないような普通の言い回しなのですが、書き起こしてみると立派な方言ですね。（笑）
こういった言い回しに、地域の特色がちゃんと出るのだなぁと感じました^^

 実際に収録してみると、方言のイントネーションでニュースらしく読むという矛盾する行為に少し脳が混乱しつつも、読んでいる私も愛媛らしさを感じてほっこりしました！
是非、愛媛出身の方や愛媛にゆかりのある方に聞いていただきたいです。
もちろん「伊予弁って知らないけどどんな言葉なのかな？」と興味を持っていただけた方にも！
方言ニュース　伊予弁編

「方言研究室」では、方言ニュース以外にも毎月動画を制作しています。
月に１回発信しているのが「方言リレー」。

現在、青森・南部弁、福井弁、金沢弁、静岡・遠州弁、千葉・房州弁、茨城弁、大阪弁、山口弁、伊予弁、福岡弁…と10県の方言で制作しています^^

こちらは前回の動画「Twitterでバズった『方言でだからダメって言ったでしょ』を言ってみた」。
方言リレー　方言で「だからダメって言ったでしょ」を言ってみた

毎回「なにそれ！？初めて聞いた！」というような方言が出てきて、メンバー間でもとても楽しんでいます！

「方言リレー」はテーマ出しから企画・編集まで全てメンバーで分担して制作しています。
色々と創意工夫して作っていますので、ぜひご覧になってみてください！

今月も新しい動画を公開する予定です。
また「方言でこんなこと言ってみてほしい！」などのリクエストもお待ちしております^^