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あの偉人も好物だった!鹿児島の初夏を代表する果物「ビワ」が食べ頃【鹿児島県】

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 鹿児島市在住のフリーアナウンサー山城優子です。鹿児島では今、露地栽培のビワの収穫真っただ中!スーパーに並んでいたり、友人、知人からもらったり、旬のビワをおいしくいただいています。高級なイメージもあるビワ。実は、大河ドラマになったあの偉人も好物だったといわれています。今回は鹿児島のビワについてお伝えします。

鹿児島県はビワの収穫量が全国3位!

 温暖な気候の鹿児島県はビワの栽培に適していて、県本土から奄美地方まで県内各地で栽培されています。鹿児島県のビワの収穫量は全国で3位です。(令和5年農林水産省)。
 露地、ハウス、加温ハウスといろいろありますが、今旬を迎えているのが「露地ビワ」。鹿児島市内でも民家の庭先、幼稚園、小学校、線路沿いと様々な所でたわわに実ったビワの木を目にします。青空に映える姿を見ると「今年もこの時期がやってきた」と、初夏の訪れを感じます。
 実が成長するにつれて摘果や袋かけをする所が多く、袋かけされたビワをよく見かけます。実が傷ついたり害虫から食べられたりしないようにするためです。4月から5月にかけては、小さくて青い実のビワ、袋がかかったビワ、オレンジに色づいたビワと、ビワの木のいろんな表情が楽しめます。
 鹿児島市内では、桜島もビワの産地として有名です。桜島は降灰の影響を受けやすいため、ビワにかける袋は一般的な袋よりも厚みがあり、油引、撥水加工が施されている袋を使っている所もあります。袋をかける作業も収穫作業も相当な労力が必要です。お年を召した農家さんも多いので、生産者さんのことを思い、一つ一つ感謝しながら食しています。
 露地ビワはみずみずしくて甘味が凝縮されていて美味しい!皮もむきやすいので、ついつい食べ過ぎてしまいます。鹿児島に住むまでは高級なイメージで食べることも少なかったビワですが、今では旬の果物として気軽に食べてビタミン摂取しています。

幕末の偉人も好きだったビワ

 ビワは江戸時代後期、中国から伝わったとされています。ビワを日本で広めた三浦シヲさんが、長崎の出島でびわの種をもらったことから、日本でも各地で栽培されるようになったようです。
 江戸時代後期から明治にかけて、鹿児島では多くの偉人を輩出していますが、中でも女性で大河ドラマになった天璋院篤姫は、ビワが好物だったそうです。上野の寛永寺にある篤姫の霊廟のそばには、ビワの木が植えられています。そのため、篤姫にちなんだ食べ物や飲み物には、よくビワが使われています。例えば、篤姫関連のイベントでは篤姫が好きだったビワを使った羊かんが販売されていたり、「篤姫」と名付けられたビワのカクテルを出すお店があったり。ビワをアレンジした食べ物や飲み物も楽しめます。

ビワの葉のお茶

 皆さん、「ビワ茶」を飲んだことはありますか?鹿児島県の南大隅町では、ビワの葉を使ったお茶が作られています。ポリフェノールが多く含まれているというビワ茶。ノンカフェインなので、カフェインが気になる方や子どもにも安心です。ティーバッグや缶の商品も販売されていて、手軽に飲むことができます。香りも味もウーロン茶に近い感じです。香ばしくて、すっきりとした味わいなので、食事にも合います。

 しばらくは、ビワ茶を飲みながらビワをおいしくいただきます!

アナウンサー紹介

元NHK鹿児島放送局キャスター。まち歩き、歴史好きが高じて鹿児島の観光ガイド「薩摩こんしぇるじゅ。」を務めたことも。特技のラッピングはコーディネーターの資格を持ち、どんなものでも高見えおしゃれに変身させちゃいます!得意の婚礼司会をはじめ、子どもプレゼン教室、コミュニケーション講座講師、イベントMCなど幅広く活動。誠を尽くして取り組みます!