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よんなな プロジェクト

よんなな プロジェクト詳細

『MOTアニュアル2022』展 開催中【東京都】

目次

ごきげんよう、フリーアナウンサーの木村彩乃です。アートとはかけ離れた私ですが、現在開催中の展覧会の制作現場に数時間だけいさせて頂く機会がありました。短い時間でしたが、現場にいた方それぞれの心の奥底にある『考え・想い』に触れ、私個人として改めて『言葉』について考えるきっかけになりました。感じ方・受け取り方はそれぞれですが、是非多くの方に、この展覧会に訪れてほしいなと思ったのでご紹介します。

日本最大の美術館建築・東京都現代美術館

 東京都現代美術館は、1995年3月に開館した清澄白河にある現代美術専門の公立美術館です。日本最大の美術館建築と言われ、外観を見るだけでもワクワクできる造りです。コレクション展・企画展が様々あり、今回は企画展示室3Fの展示についてです。

私の正しさは誰かの悲しみあるいは憎しみ

 『MOTアニュアル』という現代の表現の一側面を切り取り、問いかけや議論の始まりを引き出すグループ展を1999年から開催していて、18回目を迎える今回の副題は『私の正しさは誰かの悲しみあるいは憎しみ』です。
~言葉や物語を起点に、時代や社会から忘れられた存在にどのように輪郭を与えることができるのか、私たちの生活を取り巻く複雑に制度化された環境をどのように解像度をあげて捉えることができるのかを共に考えます。~(公式サイトより)

4名の作家

 本展では4名の作家による展示がありました。まずは3名の作品を簡単にご紹介します。
〇工藤春香さんは、出産を機に感じた障害や差別についての自身の意識をきっかけとしたインスタレーション。当事者運動や旧優生保護法、障害に関する事件、関連の法・政策・制度などについての年表を大きな1枚の布の両面に羅列。
全体を通して女性の歴史の考察も重なっていました。

〇大久保ありさんは、過去の作品(写真、文字、映像、オブジェなど様々)をモチーフにしたインスタレーション。再構成することで別の物語の可能性が内包されることを伝えているそうです。
内と外・現実と非現実。不思議な気づきがありました。

〇良知暁さんは、1960年代にアメリカで行われた投票権をめぐるリテラシーテストで使われた一節を軸とする作品の展示です。
一見空白の多い空間で最初は戸惑ってしまったが、持ち帰り用の冊子を読んでから見ると納得がいきました。

美術家・映像作家 高川和也さん

 最後は高川和也さんについてです。ラッパーFUNIさんとのラップ制作、2016年頃の自身の日記の読み解きなど、実際の体験を記録したセルフドキュメンタリーです。《そのリズムに乗せて》という52分の映像展示。人間が感情を言葉で表した時、何を得ているのか、あるいは失っているのか?を探っています。
見ながら、苦悩を解放してくれるのが言葉なのか?言葉にした時点で意味が変わってしまうのか?ラップにしたらどういう変化があるのか?何度見ても私の中での答えは出ませんでしたが、目を向けていなかった部分に気づかされ、刺激的な取り組みでした。

会期は2022年10月16日(日)まで(※休館日あり)です。

【URL】
https://www.mot-art-museum.jp/exhibitions/mot-annual-2022/

アナウンサー紹介

スイーツとスポーツに特化したアナウンサー。スイーツコンシェルジュの資格を生かし、世界中で取材経験あり。また、スイーツコンテストの審査員や商品開発のアドバイザー、講師、コンサル等活動は多岐にわたる。最近は、ワインや抹茶とのマリアージュにも凝っている。スポーツ観戦も趣味が高じて仕事になり、スポーツ番組の立ち上げやスポーツコーナーのキャスター経験あり。現在はモルックに夢中で、Casa Mölkky Worldというオンライン世界大会(?)に向けて猛特訓中。