元西日本放送&テレビ愛知アナウンサーの菊池優です。栃木県出身で、「とちぎ未来大使」や「栃木市ふるさと大使」を務めています。現在は名古屋在住で、東海地方を中心にフリーアナウンサーをしています。
今年の一大イベントといえば、東京オリンピック・パラリンピック!そして、もうすぐ東京オリンピックの聖火リレーが始まりますね。3月26日に福島県を出発して、47都道府県を走ります。栃木県は3月29日と30日に走り抜ける予定となっています。私は走ることは叶いませんでしたが、どこかのタイミングで聖火リレーを見られたらいいなと思っています。
栃木県は29日に日本最古の学校・足利学校のある足利市からスタートします。そして、栃木市も通過します!今回、栃木市の聖火リレールートは全国的にも注目されているんです。
栃木県内では唯一、舟を使って運ぶルートだからです!
栃木市を流れる「巴波川(うずまがわ)」は、江戸時代から舟運の盛んな場所でした。その名残で今でも蔵が建ち並ぶ「蔵の街」として観光地になっています。今は舟運はしていませんが、観光遊覧船が運航していてゆったりと蔵の街を観光することができます。この観光遊覧船で聖火を運ぶんですよ!一体どんな風に運ばれるのか今から楽しみです。
栃木市民がこの観光遊覧船での聖火リレーを楽しみにしているのには、ある理由があります。
2019年の台風19号。日本各地に甚大な爪痕を残しましたが、栃木市の爪痕もとてもとても大きなものでした。市内を流れる永野川が決壊し、両毛線の陸橋も流され、決壊場所に近い店舗は何か月も休業を余儀なくされました。
巴波川も氾濫し、市内中心部も浸水被害が…。観光遊覧船も流され、壊れてしまいました。さらに、上流からの土砂で川底が上がってしまって遊覧船の運航ができない状態になってしまったのです。
聖火リレーのルートに決まり、急ピッチで川底の土砂をさらう作業が進みました。遊覧船の運航も再開され、徐々に観光客も戻ってきているようです。ですから、この聖火リレーは台風被害からの復興という意味でもとても大きな意義があると感じています。
栃木市の観光遊覧船は年末年始をのぞき、毎日運航しています。歴史案内と船頭歌を聴きながら、蔵の街を散策しませんか?
12月~2月は10時~15時(最終受付14:50)
3月~11月は10時~16時(最終受付15:50)
大人 700円 子供(小学生以下) 500円
日本中が熱くなり、一つの絆を結んでいく聖火リレー。そして、震災や災害からの復興を多くの人に見てもらうとても良い機会だと思います。走る皆さんも沿道で応援する皆さんも、みんなで気持ちを一つにしましょう!