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【鹿児島】市営バスや市電で見かける「かえるの傘」とは?

目次

フリーアナウンサーの山城優子です。
雨の日は家に引きこもりがちですが、紫陽花が咲いている時期だけは外出したくなります。
みなさんは梅雨のひとときいかがお過ごしでしょうか?
今回は雨の日に欠かせない傘の話題です。

 

かえるの傘とは

鹿児島で市営バスや市電に乗ると目にするもの。

写真提供:鹿児島県

「かえるの傘」。

急な雨や降灰時に借りることができます。
忘れ物の傘を有効活用しようと鹿児島市交通局が始めた取り組みで、今年で20年目を迎えます。
返却率が低いと利用できなくなってしまいますが、長く続いているのには理由がありました。

 

 

5年前の4月。
市電の運転席に匿名の手紙と現金25万円が入った封筒が置いてあった。
手紙には
「久しぶりに電車に乗ったら、かえるの傘がなかった。お世話になったことがあるので必要だと思い、買える分だけ買ってくださると幸せ」
というようなことが書かれていた。

末尾には「万年さつまおごじょ」と記されていたそうです。
「薩摩おごじょ」は方言で、「鹿児島の女性」。
優しくて芯が強い女性をイメージしてよく使われる言葉です。

 

 

万年さつまおごじょさんもきっと心優しきお方だと想像します。

寄付により250本の新しい傘が追加されました。

最近でも数十本単位で寄付をしてくださる方々がいらっしゃるそうです。

利用者の心がけで続く貸し出しサービス。
「かえるの傘」には、利用されてまた返ってくるという思いも込められています。
情に厚く、義理堅い鹿児島県民の気質も少なからず影響しているのでは!?

かえるの傘は、市営バス内及び、市電ではほとんどの車両の乗降口に設置してあります。
みなさんもお困りの際はぜひ利用してみてください。

 

 

アナウンサー紹介

元NHK鹿児島放送局キャスター。まち歩き、歴史好きが高じて鹿児島の観光ガイド「薩摩こんしぇるじゅ。」を務めたことも。特技のラッピングはコーディネーターの資格を持ち、どんなものでも高見えおしゃれに変身させちゃいます!得意の婚礼司会をはじめ、子どもプレゼン教室、コミュニケーション講座講師、イベントMCなど幅広く活動。誠を尽くして取り組みます!