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高冷地が育てる!徳島の夏秋イチゴ

目次

こんにちは。
岡山・香川、石川、徳島の放送局でアナウンサーをしてきた小坂知里です。
暦の上では秋とはいえ残暑が続いていますね。
こうした暑い時期に収穫されるイチゴが、四国・徳島県にあることをご存じでしょうか?

 

 

高冷地が育てる夏のイチゴ

それは「夏秋(かしゅう)イチゴ」。

徳島県西部、東みよし町水の丸(みずのまる)地区の特産品です。
イチゴといえば本来、冬から春にかけて出回りますが、水の丸地区は全国で初めて夏秋イチゴの生産に成功し、西日本有数の産地でもあります。
この辺りは標高が約900メートルから1000メートルに位置しています。
平野部より気温が5度ほど低く、真夏でも夜間は20度以下になることもあるそうです。

この山の涼しい気候を生かして、35年ほど前から夏秋イチゴの栽培が行われています。

 

夏秋イチゴとは

NHK徳島放送局でアナウンサーをしていた時、生産組合長の遠藤弘行さんのビニールハウスにお邪魔させていただきました。

ハウスの中で赤く色付いているのは、徳島県が開発した「サマーアミーゴ」という品種です。

赤く輝いてきれいな夏秋イチゴ。
果実はキュッと固めで、さわやかな甘みとほどよい酸味があるのが特徴です。
寒い時期には実に糖を溜めますが、暑くなると酸を溜めるため、冬が旬のイチゴと比べて酸味があるそうです。
そのまま食べても美味しいですが、甘いケーキなどスイーツによく合います。
ほとんどが業務用で、四国各地や京阪神の市場へ出荷されます。
本来、夏場にイチゴは出回りませんが、夏に収穫できる「夏秋イチゴ」のおかげで、夏場でもイチゴを使ったスイーツを食べることができるんですね!

 

 

温度管理には細心の注意を払って

ところで、夏場にイチゴを栽培する上で大切なのが温度管理です。
気温が高いと成長が早く、糖度がのってくる前に色付いてしまいます。
そのため、遠藤さんのところではハウスの中の風通しをよくしたり、シートの外側に遮光材を塗って日差しを遮ったりして涼しさを保っていました。

温度管理はイチゴを収穫した後も大切です。
遠藤さんは毎日約60キログラムのイチゴを収穫しているそうですが、パックに詰める前や詰めた後も冷蔵庫でイチゴを冷やし、保冷車で出荷するなど最新の注意を払っています。

夏秋イチゴの収穫作業は秋にかけて最盛期を迎え、12月上旬ごろまで続きます。

夏の時期、洋菓子店などのスイーツに使われているイチゴ。
それは徳島県東みよし町の「夏秋イチゴ」かもしれません♪

特産の「夏秋イチゴ」、ぜひチェックしてみてください!

 

 

アナウンサー紹介

愛知県豊田市出身。フリーアナウンサー。香川県、石川県、徳島県のNHKや民放で夕方ニュース番組のMCなどを担当。郷土の食や自然、スポーツ、伝統工芸など幅広くリポート。ナレーション、インタビューの他、イベント・婚礼司会の経験も豊富。また、船好きが高じて1級小型船舶免許、小型特殊船舶免許を取得。趣味はフルマラソン、寄席で落語や講談を聴くこと。