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コロナ禍の部活動 文化部のインターハイはウェブ開催へ

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長野県出身、フリーアナウンサーの塩原桜(しおばら・よしの)です。
学生時代は東京で過ごし、前任地は山形、現在働く埼玉や夫の地元である神奈川など様々な土地に縁があります。
各地の良いところ、おもしろい場所、おいしい物など、どんどん紹介していきます!
今回は文化部のインターハイ「総文祭」についてお伝えします。

 

文化部のインターハイ 「全国高等学校総合文化祭」

全国高等学校総合文化祭は、毎年8月上旬に開催される各都道府県代表の高校生による芸術文化活動の文化の祭典です。
会場は各都道府県で毎年持ち回り。開催県の高校生を中心とした実行委員会が企画・運営する総合開会式とパレードも必見です。

19部門の舞台発表と展示発表の他に開催県独自の協賛部門が5日間の日程で繰り広げられるほか、部門によってはコンクールが行われます。

また、大会的な要素以外にも、全国から参加した高校生を対象に、講評会や交流会が行われ、各都道府県や自分の学校について話したり、レクリエーションを行ったりと期間中、全国から約2万人の高校生が集まり、会期中の観覧者は開催地の一般市民も含め約10万人にもなるそうです。

地方大会を勝ち抜いて出場する上部大会としての位置づけにもなっているため、3年生はこの大会で引退、という人も多いのではないでしょうか?

高校時代に文化部に所属していた私にとっても、目標とする大会であり、楽しみの一つでした。

 

 

高知県で初開催 こうち総文

そんな総文祭、ことしは初めて高知県での開催が決まっていました。

しかし、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、総文祭を取り巻く環境は一変。
運動部の大会などでも、感染拡大を防ぐため夏の高校野球やインターハイは相次いで中止になり、代わりとなる大会を開くなど競技ごと対応に追われていたところでした。

そこで、実行委員会はウェブを中心とした開催に変更することに決めました。

 

 

埼玉県の高校生も参加 みんなで盛り上げよう

様々な人の想いをのせ、再始動したことしの総文祭。

特設のウェブサイト「WEB SOUBUN(https://www.websoubun.com/index.html)」を立ち上げ、7月31日(金)~10月31日(土)まで、作品の公開などを行います。
参加するのは、演劇、合唱、吹奏楽、器楽・管弦楽、日本音楽、吟詠剣詩舞、郷土芸能、マーチングバンド・バトントワリング、美術・工芸、書道、写真、放送、囲碁、将棋、弁論、小倉百人一首かるた、新聞、文芸、自然科学の規定19部門のほか、まんが、ボランティア、特別支援学校、軽音楽の協賛4部門で、全国から延べ2287校の生徒が出品しました。

例年だと県内の各会場を巡り、作品の鑑賞や観劇していた総文祭がことしは一挙にウェブ上で見られるという利点もあります。
また、実行委員会が企画してきた開会式の演出なども1からのスタートということで、これまでの活動を動画や写真で紹介するなどこうち総文を全国にアピールする場にもなりました。掲載内容は随時追加される予定です。

 

 

埼玉県の高校生も参加 みんなで盛り上げよ

埼玉県からも、演劇部門で参加予定だった川越高校の作品が掲載されています。約3カ月にわたる休校や舞台上で十分な距離を取れないことなど様々な理由から今年度は一度も生の舞台に触れていない部員たち。

また、それだけでなく、大会出品用の撮影も出来ないまま、大会への出品の期限は近づきます。

各地でイベントや大会が中止となる中、ウェブ上でも自分たちの舞台を見てもらえるならと、既に撮影していた2月の関東大会の記録用の映像や練習中の動画をつなぎ総文祭への出品用VTRを仕上げました。

今回は出品の際に本編の冒頭にオリジナルの動画を追加することが許可されています。
普段はわからない役者の中身まで知ってもらえればと、部員の一人が編集しました。

現在はミーティングや筋トレをしながら、校内向けの上映会などをする日々。部員たちは、まだまだ本格的な演劇部の活動もできず、今後もしばらく舞台で演じる予定はないものの、逆境を受け入れながら、多くの人に舞台を届けたいと話していました。

今回川越高校がWEB SOUBUNで公開するのは関東大会で最優秀賞を受賞した「いてふノ精蟲」です。

<あらすじ>
時は文明開化の真っ只中、明治25年。日本は「欧米に追いつき、追い越せ」とばかりに、西洋の進んだ知識や学問を貪欲に吸収していた。
創立から15年経った東京帝國大學の植物学研究室に、福井の旧制中学から一人の男が画工として赴任してきた。
彼—平瀬作五郎は、助教授の池野成一郎、助手の牧野富太郎らと出会い、ひょんなことから研究を始めることになる。
学内の権力争いに巻き込まれながらも、懸命に努力する三人の友情物語。
難しい内容ではあるものの、笑える部分も所々にちりばめられ、ラストは感動できる物語とのこと。

総文祭の特設ページ「WEB SOUBUN」は10月末まで閲覧が可能です。ぜひご覧ください!

 

 

アナウンサー紹介

現役局アナウンサー。埼玉県のニュースキャスターを務めながら自ら各地に取材にも赴き、特番やCM、情報番組内のナレーション、リアルイベントのMCなどを経験。また、インターネットサービスやITに興味津々。SNSは呼吸。視聴者と配信元をリアルタイムでつなぐ橋渡し役として双方向のweb生放送の進行も数多く経験。また、食べることが大好きで、特に白ごはんとかき氷、ラーメンをこよなく愛しています。