2022.04.01
株式会社BOTANIC(ボタニック)は、花き業界の新たなビジネスモデルの構築を目指して日々事業を行っています。東京都内の生花店3店舗をはじめ、花の定期便(サブスクリプションサービス)といったオンライン事業をスタートさせ、花屋の新たなスタンダードを作り出しています。経営コンサルティング会社出身メンバーや国内のトップフローリスト出身メンバーが在籍し、ビジネスもデザイン・アートも、業界No.1を目指すBOTANIC。
「海外のように気軽にお花を贈る文化を日本に定着させたい」と話す上甲友規代表取締役にインタビューさせて頂きました。
【聞き手・多賀祐子 (女子アナ47 元金沢ケーブル アナウンサー】
時代に合わせたオンライン花屋で目指すものとは?
-『花き業界をアップデートし、花・植物に関わる人を幸せにする』を目標に花き業界をリードする御社ですが、なぜアップデートが必要と感じたのでしょうか?
花は肉や野菜などと同じ一次産業なんですけど、30年ほど変わっていない業界だと思うんです。肉や野菜はいろんな流通スタイルやベンチャー企業が増えてすごく変わっている印象がありますが、花は市場内流通が8~9割で、昔ながらの古いビジネスをずっと続けているように思います。時代に合わせて変わる必要性を感じ、オンラインでいかにブランドを作り、お客さんに寄り添ったサービスを作っていくかというところを頑張っています。オンライン花屋のLIFFT(リフト)はその一つです。
-オンライン花屋とはまさに業界最先端ですね。どんな仕組みなのですか?
LIFFTは、信頼のおける農園で生産された新鮮で高品質なお花を、オーダーに応じて採花してもらい、在庫を置かずに売ることで廃棄ロスを出さない工夫をしています。また、毎月季節の花が届くサブスクリプションサービスでは、花の飾り方や水を替える頻度などケアの仕方を紹介する新聞も添えています。オンライン店舗ですと実店舗のようにコミュニケーションを取れない部分もありますが、花のある暮らしの定着に繋がればという思いで、楽しみ方に幅を持たせられるようなコンテンツを提供し続けていけたらと思っています。
ファンの口コミ、生産者の声をSNSで発信する理由とは?
-雑誌やTV番組などメディアに数多く取り上げられている御社ですが、広報の難しさを感じることはありますか?
ありがたいことにたくさん特集していただき、その影響はたくさんいただいています。ですが、花への関心が低い方は聞き流してしまうなど、なかなか響いていないのが現状です。花を買う習慣がない方にも、花の良さを届けられる取り組みが必要だと感じます。消費者からの声をより促せる場があればいいですね。お店で直接接客できる人数には限度があるので、弊社のファンになってくれた方が利用した感想やこだわりを友達に話し、口コミで拡散されることが理想です。
-広報戦略はSNSの力がより重要になってきそうですね。御社のSNSではユニークな取り組みもされていますよね。
毎月、生産者とインスタライブをしています。食べ物以上に花の作り手は見えづらいんですよね。品質のよさを伝えるために、作り手の見える化を促したいですし、話してもらうことで説得力も増してくるので大事にしている取り組みです。WEBマガジンでも生産者の声を届けていければと思っていますし、YouTubeチャンネルもあるので、もっと運用していきたいです。
SDGsも視野に!廃棄する茎や葉を再利用?
-挑戦し続ける御社ならではの取り組みがあればぜひ教えてください
SDGsに力を入れており、販売計画を立てたり、ドライフラワーにしたり、3日以上店舗で花を在庫せずにカフェの装飾として活用しています。また、新たな試みとして、花束を作る際に廃棄する茎や葉の再利用法を検討しています。茎や葉を粉砕し、固めて焼く技術の特許を東大が持っているので、共同で植物素材の花瓶や鉢を作れるよう、実用化を目指していきます。
ーエコで、面白そうな試みですね!実用化楽しみにしています。ありがとうございました。
【取材後記】
生産者さんに毎月1~2回、多い時は5回ほど訪問することが楽しみだと話す上甲社長。圃場を見ながら花のことを学ばせていただいたり、業界のことについて意見交換をしたり、新しい取り組みのご相談をすることがライフワークになっているそうです。バラといえば愛媛、など花の産地は私も知らなかったので、まずは自分の住む地域で作られている花を知り、お気に入りの花器に活けてみようと思います
上甲友規社長 プロフィール
■株式会社BOTANIC
上甲 友規(じょうこう・ともき)代表取締役
愛媛県出身。一橋大学経済学部卒業。AGC株式会社、戦略コンサルティングファームを経て株式会社BOTANICに入社。合理性と創造性で花業界のアップデートを目指す。
企画・制作
女子アナメディアPR局