2022.05.19
みなさんの記憶の中にある運動会はどのような思い出でしょうか。青空の下、友人達とリレーやダンス、玉入れをした記憶、あるいは、楽しみにしていたお弁当の時間や仲間に大きな声援を送った記憶でしょうか。楽しい思い出ばかりではなく、中にはちょっぴり苦い思い出もあるかもしれませんね。そんな思い出深い運動会を時代のニーズや目的に合わせて進化させ、新しい運動会を企画・運営する会社があるんです。
その名も「運動会屋」。いったいどのような会社なのでしょうか。自らを代表取締役CUO(Chief UNDOKAI Officer)と名乗る米司隆明社長と広報を担当する岩澤仁美さんに運動会プロデュースに懸ける思いや自社の広報などについて伺いました。
【聞き手・服部由佳 (女子アナ47 元NHK岡山放送局キャスター】
皆が参加できる場、繋がれる場を作りたい。行き着いたのは運動会だった
―とてもユニークな社名にワクワクして、お話しできるのを楽しみにしていました。御社はどのような会社なのでしょうか。
弊社では、企業、学校、地域のコミュニティのほか、海外の運動会の企画・運営・プロデュースを行っています。運動会のよさは、年齢性別、国籍、宗教、障がいのあるなしに関わらずみなが手を取り合ってゴールを目指す、そのゴールが同じということです。運動会をきっかけに多様性を受け入れ、みなが助け合い共に生きる社会を創りたいと思っています。
―設立のきっかけを教えて下さい。
大学卒業後、金融関係とIT関係の2つの会社で働いたんですが、仕事のスタイルや社内の環境、人間関係にかなり悩まされました。相談相手もいなくて、誰と何のために働くんだろうと疑問に思ったんです。そんな時に、子どもたちの引きこもりや自ら命を絶つというようなニュースを目にして他人事には感じられなくて、少しでもそんな状況を変えたいと思ったのがきっかけです。長く少年野球を続けてきた経験から、スポーツだったら人間関係をもっとよく出来るんじゃないかなと思ったんです。最初はフットサルなどのイベントをしていたんですが、スポーツという枠組みだと、苦手な方は傍観者になってしまって参加出来ない方もいたんです。そこで、運動会だったら全員参加出来るんじゃないかということで実際にやってみたら、一人一人の個性がちゃんと出ていて、みんな生き生きと協力してゴールを目指す、まさにこれが運動会の神髄だと思いました。それ以来、運動会を世の中に広げていくことが自分の使命だと思ってずっと続けています。
成功のきっかけは社長から飛び出すユニークなアイデア
―これまで、たくさんのメディアで紹介されたと伺いました。御社の広報戦略を教えて下さい。
(岩澤さん)うちの会社の良さは情熱があるところだと思うので、そこの部分がいい形でお客様に伝わるように、プレスリリースを書く際にも人の心に届くような発信を心がけております。そのほかで言いますと、米司は普段から、奇想天外な発想で周りを動かしているので、メディアの方に何それって思ってもらえると思うんですよね。社名もそうなんですが、1番の成功例は社長がトップにいることじゃないですかね(笑)
―岩澤さんからご覧になって社長はどんなお人柄ですか?
(岩澤さん)CUOのUはUFOのUじゃないかっていうぐらい宇宙人みたいな人です。どんどん面白いことを考えて、溢れてしまって大変なんですよ。目をキラキラと輝かせて「すごいいいこと思いついちゃったんだよ~」っていうのが口癖なぐらい・・ですよね?社長。
(米司社長)そうなんですよ。それで今僕は千葉の山の中にいるんです。
(当日は現地からリモートで参加して頂きました)
―山の中ですか!今後どんな風に形になるのか楽しみですね。これまで広報で困ったことや難しかったことはありますか?
(岩澤さん)メディアで取り上げられるイコール売り上げに直結するとは限らないということです。なかなか効果が目に見えないという点が悩みなので、「悩む」暇があるなら次なる策を考える、という意識でやってきました。
★女子アナメディア局からの一言アドバイス!
広報は、会社の暖簾と言いますか、イメージアップなど「魅せ方」の部分を創っていく作業なので必ずしも売り上げにつながるとは限らないですよね。でも世の中の方に知っていただくということは長い目で見た時に選択肢の一つとなって選んでいただける可能性が増えます。その時に選んでいただけるように常に新しいこと、面白いこと、しっかりとやっていることなどが表現され続けていくといいですね。コンスタンスに続けていくということが難しいことなので、そこを何がなんでも続けていく!という仕組みを作っていくことが大切ですよね。
SDGsの取り組み。テーマは"働きがい。世界の健康と教育。地方の教育とまちづくり"
―SDGs(持続可能な開発目標)や地域貢献など、取り組まれていることはありますか?
運動会には、年齢、性別、国籍、宗教、貧富、障がいのあるなしも関係ないので、運動会はSDGsの実現に向けた重要な要素を持っています。御社では、この運動会をグローバルスタンダードに位置づけることでSDGsの実現をめざしています。4つのテーマに分けてご紹介致します。
①「働きがいを」
関連のあるSDGs
8 働きがいも経済成長も
3 すべての人に健康と福祉を
4 質の高い教育をみんなに
関連のある活動
・運動会の企画・運営
・オフィスヨガ
企業や団体向けに従業員の健康をサポートするオンラインヨガレッスンも行っています。
ヨガを継続することで精神的にも体力的にも自信が持てて、仕事のパフォーマンスを高め、職場のコミュニケーションにも変化が現れるはずです。
②「世界へ健康と教育を」
関連のあるSDGs
3 すべての人に健康と福祉を
4 質の高い教育をみんなに
関連のある活動
・UNDOKAIワールドキャラバン
世界中のこどもたちのために、お互いを受け入れ、それぞれの個性を活かし成長する学びの場として、運動会を実施しています。これまで、アメリカ、タイ、ラオス、インド、マラウイ、グアテマラ、ルワンダの7か国で、合計25回の運動会を行いました。運動会が様々な壁を越えて笑顔で世界を繋ぎ、平和な世界をつくることができると信じて活動を続けています。
③「地方の教育とまちづくりを」
関連のあるSDGs
11 住み続けられるまちづくりを
17 パートナーシップで目標を達成しよう
4 質の高い教育をみんなに
関連のある活動
・地方創生
・うんどうかいキャラバン
④「環境問題に対する取り組み」
関連のあるSDGs
13 気候変動に具体的な対策を
14 海の豊かさを守ろう
15 陸の豊かさも守ろう
地域の遊休地や学校の跡地などをキャンプ場やイベント会場として利活用する事業を行っています。地域の魅力を発見・発信することで、産業の発展と雇用につながり、人口流出を減らし、流入を増やします。
また、幼稚園や保育園の運動会をボランティアとして支援する「うんどうかいキャラバン」も行っていて、「主催者の負担が大きい」、「園庭がない」など様々な課題を解決し、思い出に残る運動会を開催できるようサポートしています。
地域共創事業の柱であるキャンプ運営で、地元の間伐材を薪に使う、環境に配慮した洗剤やスポンジなどを使用、土壌生物を守るための直火禁止、外照明にソーラーパネル式の電灯を設置、ゴミの分別を徹底するなど、環境問題にも積極的に取り組んでいます。
―様々な形でSDGsに貢献されているんですね。今後もどんな活動を展開されるのか大変期待しております。
【インタビュアー取材後記】
米司社長と岩澤さんがお話されている様子を拝見して、社内のチームワークの良さを実感しました。笑顔の素敵な社長、会社の立ち上げや事業についてお聞きすると、まじめな表情で熱く語ってくださるお姿がとても印象的でした。「すごいいいこと思いついちゃったんだよ」というのが口癖だそうですが、今後どのような企画が飛び出すのかとても気になります。こちらでは紹介しきれないほど取り組まれている事業がまだまだたくさんありますので、ぜひ会社のホームページをチェックして頂きたいです!
米司隆明社長プロフィール
株式会社 運動会屋 代表取締役CUO (Chief UNDOKAI Officer) 米司 隆明
1980年、山口県岩国市出身。大学卒業後、金融機関に就職して営業職を経験したのち、IT企業へ転職した。その後、学生時代に打ち込んだ野球、サラリーマン時代に経験した厳しいノルマや人間関係の悩みをきっかけに「スポーツで明るい社会を創ろう」と決意し、2007年、運動会屋の前身となるNPO法人ジャパンスポーツコミュニケーションズを創業した。翌年、運動会のプロデュースを開始。会社を設立した現在では、国内外の企業や学校などからの依頼で年間合わせて200件以上の運動会を企画・運営している。
企画・制作
女子アナメディアPR局