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【アナウンサーの仕事】ウィズコロナの時代に 「マスク会話術」のコツとは?

目次

元NHK大阪放送局の石田鮎美です。

地元・大阪にはなかなか帰れず……恋しい気持ちはありますが、1歳半の息子のおかげで毎日慌ただしく楽しく過ごしています。
家の近くにもまだまだ知らない素敵な場所があったりして、そういう発見も楽しい今日この頃です。

最近は人に会うときはもちろん、ちょっと外出するだけでもマスクが欠かせなくなりましたね。
しかし、マスクをつけていると、「声がこもって聞き取りづらい」「表情がよくわからなくて無愛想に見える」などコミュニケーションの妨げになることもしばしば。

先日、買い物に行ったとき、マスクをつけた男性販売員の方に「威圧的な雰囲気」を感じました。

もちろん、丁寧な対応をしてくださっていたのですが、表情がわからないので、「なんだかぶっきらぼう……」と感じてしまったのです。

ちなみに1歳7ヶ月の息子は、公園などでマスクをつけている人に話しかけられると固まってしまっていました。
最近は”マスク人間”にも慣れてきたようですが、黒いマスクの人はまだダメらしく、私の後ろに隠れながら怪訝な顔で見つめています。(笑)

 

週刊誌でも注目!気になる“マスク会話術”

先日「週刊ポスト」さんから
「相手を不快にさせてない“マスク会話術”」について取材を受けました。

中高年の男性をメインターゲットにしている雑誌なので、
「マスクをつけていると部下に威圧感を与えてしまう」などと悩む声が多く届いているそうです。

雑誌の中でもいくつか「マスク会話術」のポイントをご紹介していますが、
今回は、今すぐ実践できるポイントを3つに絞ってお伝えします!

 

声の大きさ・高さ・スピード

最初に気をつけてほしいのが
「声の大きさ・高さ・スピード」です。
これはアナウンサーがニュースを読むときに欠かせない要素で、アナウンス学校などでも最初に学ぶことです。
「声の大きさ」は、普段の声より少しだけ大きな声を意識してみてください。
しかし、張り上げたような声は相手に不快感を与えるので要注意。

私は、自分の声がマスクをつき破って相手を突き刺すイメージで話しています。
「私の思い、あなたに届け〜」という気持ちも大切です。

そして「高さ」。
特に男性は声が低い方が多いので、しゃべり始めは気持ち高めにスタートしましょう。
大勢の前で話すときは「高い音」で話し始めると注目されやすくなります
ただ、ずっと高い声だと聞いている人も疲れるので、使い分けが大事です。

「スピード」はゆっくりめで。
私はニュースを読むときは、自分のおじいちゃんやおばあちゃんの顔を思い浮かべて、「おばあちゃん、あのね」という気持ちで読み始めます。
そうすると自然と聞きやすい速さになるんです。
自分では「ちょっとスローすぎる?」と感じたとしても、相手には落ち着いた印象を与えることができます。

 

 

笑顔の作り方

コミュニケーションを円滑にする最大の武器は「笑顔」です。
こちらの写真をご覧ください。

「笑顔度数」が高いのはどちらだと思いますか?
左の写真は、笑っているように見えないという方もいるかもしれません。
マスクの下は、歯を見せて笑っているのですが、やはり口元が隠れてしまうと表情がわかりにくいですよね。

マスクをつけている場合、右の写真のように
目が三日月型になるくらい細めて笑うのがちょうどいいと思います。

この笑顔の作り方は、下まぶたをぎゅっと上にあげています。
最初は違和感があるかもしれませんが、鏡の前で何度か練習をして、自分の中でしっくりくる目を見つけてください。

 

ジェスチャーを効果的に使う

身振り手振りが多すぎると落ち着きがない人と感じられてしまうこともあるので、「ここぞ!」というところで効果的に使ってみましょう。

例えばプレゼンやスピーチのときには、
「要点は3つあります。1つ目は……2つ目は……」というように指を出すのもいいかもしれません。

また友人との会話だったら、このような、
「考えています」というポーズもチャーミングかも。

実は私もこんな失敗がありました。

マスクをつけた状態で友人と話しているときに、何か質問をされ、「うーーーん」とつぶやきながら考えていたら
「え?!無視?!」と言われてしまったんです。

「違う違う!今、考えてた!」と慌てて誤解を解いたのですが、マスクコミュニケーションって難しい!と実感しました。
マスクをつけているときは「意思表示」をしっかりする必要があります。

ウィズコロナの時代、新たなコミュニケーション方法の習得が必要になっています。ご紹介したポイント3つのうち、まずはどれか1つからでも実践してみてください。

話し方が変わるだけで、あなたの印象が全く変わってくるはずです!

 

 

アナウンサー紹介

大阪出身。地元であるNHK大阪放送局などNHKで8年間報道番組に出演。全国放送での「ニュースキャスター」や「中継リポーター」を数多く経験し、度胸と臨機応変さを身につけました。現在は東京在住。フリーアナウンサーとしてイベントMCやナレーション、企業VPなど幅広く活動中。一児の母でもあり、子育てを通じて「絵本」の魅力を改めて感じ、YouTubeで「アナウンサーが読む絵本」を配信中。撮影、編集にも挑戦。また、防災士の資格をいかして、防災に関する動画も制作。