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【静岡県】静岡市葵区水見色にかわいい泥棒が訪れる夜

目次

こんばんは。
静岡県出身の大下佳菜です。
季節は進み、夜はすっかり涼しくなりましたね。
空を見上げると、月が綺麗に見えます。

まもなくお月見。
今年の中秋の名月は、10月1日です。
みなさんは毎年どんな風に過ごされていますか?

 

 

まもなく中秋の 名月

中秋の名月とは、旧暦の8月15日に見える月のこと。
十五夜とも呼ばれています。
秋は最も空が澄み渡り月が明るく美しいとされていたため、
古くから月を愛でる催しが開かれてきました。

お月見といえばススキやお芋を飾ったり、お団子を作って飾ったり
お芋を蒸して食べたりお団子を食べたり月餅を食べたり。
(食べることがたくさん思い浮かぶのは私だけでしょうか?)

静岡市葵区水見色には、そんなお月見に毎年泥棒が訪れるというんです。

 

 

泥棒の正体は?

その名も「お月見泥棒」。

電気を消しているから?窓を開けているから?
なんて心配してしまいますが、金品を盗みに来るわけではありません。
お月見のお供えを盗みに来るんです。

泥棒の正体は、地元のこどもたち。
お月見のお供物を子供たちが盗む風習をお月見泥棒と呼んでいます。
昔、子どもたちは月からの使者と考えられていて、お月見の日は盗むことが許されていたそうです。
また、子どもたちにお供物を盗まれることは縁起が良く、農作物が豊作になると伝えられていて、盗んだものを食べた子どもは長生きするとも言われているそう。
地元の小学生にお話を聞いたところ、お団子やお菓子、果物が御供物として並んでいるそうで、お月見泥棒になる日はおよそ3ヶ月分のお菓子を“盗める”んだとか。
「お月見どろぼうでーす!って取って言っていくんだよ。
お団子はすぐに食べちゃうの。」と、とても楽しみにしている様子でインタビューに答えてくれました。

 

 

静岡ならでは?ちょっと変わったお月見団子

水見色のお月見に欠かせないお団子は、少し変わった形をしています。


平べったく真ん中が窪んでいます。
まるでおへそのように見えることから「へそ餅」と呼ばれています。
体の中心にあるおへそ。一番大事なところと言われています。
おへその周りには内臓に関する神経が密集していて重要な役割を果たしています。
胎児のときにはおへそから伸びたへその緒が母親とつながっていますよね。
また諸説ありますが、徳川家康が幼少時代、今川氏の人質として駿府城にいたときに
三河からの付き人が元気に丈夫に育つようにとの思いからお餅にへそを作り、くぼみ
にあんこを乗せて食べさせたのがはじまりだと伝えられています。

 

 

作ってみた

一足先に私もへそ餅を作ってみました。
丸めて平くしてから指で真ん中をへこませておへそを作ります。


蒸して出来上がり!
その年の満月の数に合わせて平年は12個、閏年には13個並べるんだそう。
くぼみにあんこをのせたり、きな粉をまぶしたり、みたらしにしたり。
美味しくいただきました。
今年の十五夜はきれいな満月が見られますように。

 

 

アナウンサー紹介

NHK長野放送局、NHK静岡放送局でキャスターを9年務める。ニュース、中継、リポーター、ラジオパーソナリティなど幅広く経験。好きな仕事はロケハン(ロケーションハンティング)!各地を訪ね歩き魅力を探して伝えるコーナーを担当し、紹介した市町村は95。「恋をするように取材をする」がモットー。旅・グルメ・体験リポートが得意。出身はお茶畑が広がる静岡県。また中学生の時に台湾で過ごし台湾茶に触れたことからお茶の魅力に引き込まれる。趣味はミュージカル鑑賞。0歳児の育児に奮闘中!