2017.10.05
群馬テレビアナウンサーの山部朱里です。
私は群馬テレビで3年間アナウンサーとして働いていました。報道部に所属し、毎日取材で県内をまわっていました。
まず群馬テレビは独立局といわれるテレビ局で、独立局は全国に13局存在します。自主制作番組の比率が高く、私もいくつか担当していました。群馬県内のニュースを中心に伝えるので、より地元に寄り添って県民の生活に関連するニュースの取材が多かったです。
取材では記者とカメラマンの2人で取材現場に向かいます。
あれ?アナウンサーは?と思ったあなた。
そうです。アナウンサーは記者業務も行うのです。
ということは、現場でリポートする場合、なにを伝えるのか取材して原稿を書き・立ち位置も決めて、タイムキーパーをしながら、ディレクター業務も行います。
職業病?アナウンサーの仕事をしている視点から見る他局の仕事
先日とあるイベントの司会を担当したときのこと、地方でしたがキー局の系列局の中継がもうすぐはじまるというところを見学することができました。ぞろぞろと同じTシャツを着たスタッフが何人も目の前を通り過ぎます。ディレクターらしき男性とADらしき男性を含めたスタッフ5人ほどが中継の流れを確認します。
そのあとアナウンサーが最初の立ち位置の確認、説明する内容、体験、感想、最後の告知などの流れを行い、カメラマンやディレクターからアドバイスを受けて立ち位置を修正するなどしていました。
いざ本番。
あれ?アナウンサーが見えない。
見えないくらい周りのスタッフが多い。
アナウンサー、ディレクター、AD、カメラマン、カメラマンのアシスタント、音声さん、タイムキーパーさん、カンペ持つ人、、ほかにもあと3人ほど。キー局の系列局の中継はこんなに多くの人が携わっているのだと驚きました。そしてふと、群馬テレビでアナウンサーをしていた頃のことを思い出したのです。
私、カメラマンもやっていたのだよなと。
改めまして群馬テレビでアナウンサー兼記者兼ディレクターたまにカメラマンもします山部朱里です!
プロのカメラマンが使うカメラを使ったことはありませんし、同じくらいの仕事をしていたわけではありません。
ほんのすこしだけ、小さいカメラを回し、その映像がニュースで使われたときの嬉しさは今でも覚えています。
先輩のアナウンサーさんは、一人でカメラを回しながら取材もして原稿も書いて編集もしていたりと、なんでも一人で行っていましたよ。
わたしは夜のニュース番組のキャスターを担当していたので、自分が取材に行って原稿を書いたニュースを自分で読める嬉しさや達成感も味わえました。
アナウンサーだけでなく、記者やディレクター、カメラマンの仕事もすることで、カメラマンさんがキレイに撮ってくれたあの映像をどんな言葉で表現しよう、ディレクターさんが考えてくれたこの中継の内容をどんなふうにみんなでおもしろく伝えよう、などといったアナウンサー以外の仕事の視点にたって考えられたような気がします。
今でもテレビ番組でニュースを見たり聞いたりするときには、「あーこの映像カメラマンさん撮影するの大変だったろうな」とか「いまの原稿わかりやすかったな」などとふと思うときがあります。
地方局のアナウンサーはカメラマンにもなる?
堂々と答えられます。YESです!
※写真はニュース番組のキャスターを担当するときの写真です。