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よんなな プロジェクト

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能登半島地震を経験し買い足した防災アイテム6選

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 石川県在住のフリーアナウンサー・多賀祐子です。2024年1月1日に発生した能登半島地震で、県内は甚大な被害を受けました。被害に遭われた皆様へ、心からのお見舞いを申し上げます。そして、復旧作業をはじめ、寄付やボランティアなどのあらゆる支援活動をしてくださっているすべての皆様へ、御礼申し上げます。地震による住宅被害は約2万棟と言われており、特に珠洲市、輪島市など能登北部は全壊~半壊が多数報告されています。私が住む金沢市も、一部地域が液状化や土砂崩れによって大きな被害が出ています。我が家は海から離れた地域で、近隣でも住宅被害はさほど見られませんでしたが、生活道路や歩道の隆起、陥没がありました。
 今回震災を体験したことで改めて防災対策を見直し、いくつか防災グッズを買い足しました。ぜひ参考にしていただけたらと思います。

テレビの転倒防止ベルト

 我が家の被害の一つは、テレビが落下し、損壊したことです。購入して半年ほどの55型の薄型テレビで、液晶画面が割れてしまいました。修理について調べたところ、家電量販店の長期保証は、災害等は対象外。火災保険も確認しましたが、地震の場合、物損のみでは保険がおりないんです。メーカーに問い合わせると、今回の能登半島地震による故障の場合は、部品代と技術代が半額になるとのことで、すぐに出張修理に来ていただきました。業者の方によると、テレビ落下による損壊は金沢市内で多かったようで、1日に何軒も修理に回っているとおっしゃっていました。
 これまでテレビの耐震対策をしていなかったので、修理後に「転倒防止ベルト」を購入しました。テレビ本体にネジで固定し、テレビ台に接着固定するタイプで、震度6強対応とのことです。壁やテレビ台に穴を開けることなく数分で簡単に取り付けることができました。

冷蔵庫や食器棚の転倒防止器具

 重い食器棚や冷蔵庫は倒れませんでしたが、可動式の棚は移動し、飾り棚なども落下していました。恥ずかしながら、どれも耐震対策をしていませんでした。すでに動かすことができない食器棚は、転倒防止の突っ張り棒を設置。まだ余震が多くパニックだった時に慌てて購入した突っ張り棒は長さが足りず失敗したので、購入する際は必ず計測しましょう。
 冷蔵庫には、ベルトタイプの転倒防止ストッパーを購入。粘着テープで壁と冷蔵庫に貼るタイプで、ゴム製のベルトが振動を吸収してくれます。目立たないデザインなのもいいですね。
 タイヤがついた可動式の棚には、揺れを吸収するパッド付のタイプをセレクトしました。接着シートタイプは、壁を傷つけず剥がせるシートを採用している商品が多いので、賃貸住宅の壁でも安心して使えますよ。転倒防止器具を選ぶ際は、取り付け方、耐荷重、長さなどをきちんと確認し、家具にあった商品を選びましょう。

小型家電や飾り棚に耐震マット

 オーブンレンジやトースターなどの小型家電には、耐震マットを設置しました。小さくてプニプニとしたマットですが、震度7に対応しているという優れものです。性質上汚れが付きやすいのですが、水洗いできるとのこと。1シートで複数枚ついているので、神棚や飾り棚、オブジェなど、落ちると危険そうなものに片っ端から貼っていきました。

防災リュックの中身を点検・補充

 今回の震災では、車で避難し車内で過ごす方が多数おいでました。車移動が多い私は、万一に備えて、日頃からガソリンは半分をきったら満タンにする、毛布を常に積んでおく、携帯トイレと水は常備していましたが、今回新たに車内用に防災リュックを購入しました。中身は、使い捨て下着やアルミシート、エア枕、懐中電灯、アルミホイルやラップなどのグッズが入っています。

住まいと暮らしの110番オンラインショップより

 自宅保管用の防災リュックの非常食も、賞味期限が大丈夫か点検しました。今時の非常食はすごいです、ご覧の通り、おいしそうなものばかりなんです。賞味期限が迫ってきたら、防災訓練として家族で食べたいと思っています。

PTAで取り組める防災対策

 私はPTA会長をやっていますので、小学校での防災教育についても今回考えさせられました。他校では、児童に2ℓペットボトル1本を毎年用意してもらい学校で保管していたり、防災ボックスをPTAで購入して配付し、各世帯で中身を準備してもらい学校で保管、進級時に中身を点検する、という取り組みもあるようです(https://kanazawa-pta.com/special/1227/)。防災意識が高まっている今こそ、各家庭、各学校で備えを再確認し、命を守るためにできることを考えなければいけませんね。
 能登の復興はとても長い道のりになりますので、どうか息の長いご支援をいただけたらと思います。

アナウンサー紹介

9年間務めた金沢ケーブルでは、生放送の情報番組や通販番組のMCを担当。自社制作アニメ番組の主題歌を歌うなど歌手デビューも。石川県内すべての民放局とNHKの番組でリポーターを経験。企業動画やCMナレーションが得意でこれまで180作以上を担当。芸能プロダクションで発声滑舌レッスンの指導、親子のコミュニケーション力を高めるマザーズコーチングスクールのマザーズティーチャー、表現力を磨くファミリースピーチアカデミーの講師、お菓子教室の先生など講師業にも力を入れている。2児の母で小学校PTA会長。